ゲーム内広告

近年広告業界でも注目を浴びているゲーム内広告についてご存知でしょうか?
マス広告やWEB広告などと比べると、まだ認知度は低めの広告手法ですが
ゲーム内広告はコロナ禍でお家需要が増えてゲームプレイヤー人口も増加傾向にある為
今後伸びていきやすい広告として予想されています。

今回はゲーム内広告について特徴やメリット、事例などについて解説していきます。
ゲーム内広告に興味がある方は是非御覧ください。

目次

ゲーム内広告とは

ゲーム内広告は、アプリやオンラインゲームの中で表示される広告を指します。

最近ではSNSの発展でYouTubeやTwitterなど広告配信媒体としても活用されていますが
ゲーム内広告も注目を浴びている広告手法の一つです。
通常の広告では作品の途中に差し込まれて動画が中断したり、投稿の中に広告が掲載されますが
ゲーム内広告は作中に登場する広告を意味します。

既に大手企業も活用しており今後他の広告手法と同じように自社製品を効率的にPRする方法として
認知されていくと予想されるのでゲーム内広告の理解を深めておく事がおすすめです。

ゲーム作品の中に登場する広告

ゲーム内広告が注目されている理由

実況動画の定着やコロナの影響でゲーム市場規模が成長していることが理由の一つとなっています。

2022年8月に株式会社角川アスキー総合研究所より発売された「ファミ通ゲーム白書2022」によると
2021年時点で世界のゲームコンテンツ市場規模は21兆8927億円と推計されており
前年から約6%増加と日本を含む東アジアの規模は8兆8231億円と全体の約41%も占めています。

東アジア全体は横ばい状態が続いていますが、これはコロナによる半導体不足の影響で
ゲーム機の需要と供給のバランスが崩れてユーザーがゲーム機を入手できない自体も発生していた為
の状態と予想されています。

ゲーム需要が増加すると共にゲーム内広告の規模も急成長を見せています。
市場調査を実施している「
Allied Market Research」が公開したデータでは
世界のゲーム内広告規模は2021年に68億ドル(約9420億円)と評価されています。

ゲーム機だけではなくスマートフォンの普及でゲームが誰でも身近に
楽しめるような環境が整っている事にも市場調査で触れられています。

今後もゲーム市場は伸びる予想がされており、それと共にゲーム内広告市場も成長して
企業がゲーム内広告をすることで認知度向上に役立つと認識されるようになるでしょう。

参考元:ファミ通ゲーム白書 2022』が本日(8/25)発売。国内のゲームアプリ市場規模はほか分野を圧倒する結果に
参考元:Allied Market Research ゲーム内広告市場調査

市場規模は年々拡大して世界合計では20兆円を超える巨大市場に

ゲーム内広告で若い世代にリーチ

プレイするユーザーは若い層が大半を占めているので若年層へのリーチがしやすい点です。

米国の監査企業Deloitte社がゲームプレイヤーの年齢層の調査を行った所
Z世代(1990年代後半~2012年頃生まれ)とミレニアル世代(1980年代~1996年頃生まれ)が
非常に高い割合を占めている調査結果が出ています。

上の世代では57%とジェネレーションギャップは存在しますが
確実に若い層へリーチ出来る点はゲーム内広告の特徴でもあります。

画像引用元:In-game advertising is ramping up, but consumers are worried – Insider Intelligence Trends, Forecasts & Statistics

ゲーム機別では性別により異なる点も広告出稿をする際に重要なポイントとなります。

デジタル市場を分析するComscore社によると
モバイルアプリのみをプレイするプレイヤーは75%も女性であるのに対して
PCやゲーム機では65%が男性という結果になっておりターゲット層の性別によって
ゲーム機別で出稿場所を変える事もゲーム内広告では重要なポイントになるでしょう。

画像引用元:Gaming’s popularity offers marketing opportunities for US brands – Insider Intelligence Trends, Forecasts & Statistics

若年層へのリーチがおすすめなのがゲーム内広告

ゲーム内広告の種類

ゲーム内広告には幾つかの種類が存在します。

①スマホゲーム内広告
②オンラインゲーム内広告
③プロダクトプレイスメント

それぞれの広告について解説していきます。

①スマホゲーム内広告

スマホゲーム内で表示される広告は、様々な方法で配信されています。

スマホゲームをプレイしているとCMを視聴することで報酬を貰えたり
ステージをクリアすると広告が差し込まれたりする最近ではよく見るゲーム内広告の1つです。

WEB広告で馴染みのある「ディスプレイ広告」や「動画広告」と同じような広告です。
近年では動画広告需要が高まっており起動時に表示される「インタースティシャル広告」なども
スマホゲーム内広告で採用されるようになっています。

②オンラインゲーム内広告

オンラインゲームの世界内に実際に広告を配置したりする方法。

利用者が多いオンラインゲームなどで広告を配信することで効率的に訴求が可能で
時にはネット上で話題として持ち上がってバズれば話題性も抜群な方法です。

最近では仮想現実(VR)ゲームも話題となっておりVRchatなども時折話題となっています。
VRchatの世界には実際に大手企業も広告配信だけではなく、仮想店舗を配置して買い物ができるようにしたりと、まさに次世代の手法とも言えるでしょう。

③プロダクトプレイスメント

ゲーム内に実際に存在する商材を登場させる方法。

他の広告とは違い実際の商材がさり気なく取り入れられている事が特徴で
プロダクトプレイスメント自体はゲームだけではなく、映画やアニメ、漫画など
様々なコンテンツでも活用されている広告手法になります。

自然に取り入れさせないといけないため商材の制限ややり方など難しい方法でもありますが
一番ユーザーのユーザビリティを損なわないため嫌悪感を示されにくく
コラボ企画としてPRすることも容易なので実際に購買へ繋げる導線が作りやすい特徴があります。

ゲームによって広告の種類が異なる

ゲーム内広告の事例

ゲーム内広告の事例をゲーム機別で紹介します。

①スマホゲーム 「ダダサバイバー」
②RPG 「Final Fantasy XV」
③アクションゲーム 「龍が如く」

①スマホゲーム 「ダダサバイバー」

「ダダサバイバー」は中国に拠点を置くモバイルゲーム開発会社Habbyが開発した
スマートフォン向けゲーム作品です。
お手軽操作で爽快感のあるシューティングが楽しめるのが特徴の作品となっています。

アプリランキングでも上位にいる人気作品となっており
ゲーム内で広告を視聴することでゲーム内アイテムを報酬で貰えるなど
リワード広告を採用しておりうまくゲーム内に広告を取り入れている作品です。

画像引用元:Apple Store

②RPG Final Fantasy XV

Final Fantasy XV」は2016年にスクエア・エニックスから発売されたRPG作品です。
広大なMAPを生かしたゲーム性が特徴で人気シリーズということもあり
全世界で1,000万本以上も売り上げた超人気作品

コラボ企画としてゲーム内で実際にキャラクターが食べる食材で
日清のカップヌードルが登場して、コラボ企画も実施されるなど話題にもなりました。

画像引用元:Final Fantasy XV 公式サイト

③アクションゲーム 「龍が如く」

「龍が如く」はSEGAより発売されている人気アクションゲームシリーズ作品
実際の歌舞伎町がモデルとなった街を自由に駆け巡り、ストーリー性やミニゲームの豊富さなど
プレイヤーの自由度が高く、色々な遊び方があり何作も作られている人気作品となっています。

舞台となる神室町に実際に松屋の店舗が登場しており
松屋の食事を楽しむことができるようになっています。

またコラボとしてレトルトカレーなども松屋の実店舗で販売するなども行われていました。

実在企業とのコラボで話題性が生まれる事例も多い

ゲーム内広告の課題

ゲーム内広告はでは如何にしてユーザーの気分を害さないかが重要です。

動画やWEB広告とは違いゲームではユーザーが実際に操作をする為
操作中に広告が急に現れたりゲームの進行を妨げるような出し方をすると
ユーザビリティが失われてしまい、一気に不快と捉えられてしまいます。

また広告を出すゲーム内の世界観とマッチしているかも重要な要素です。
アクションゲームで男性が戦うような作品に化粧品広告が流れてもまったく意味を成さないため
何でも広告が流れる場所では意味はなく配信した後も適切な分析が可能なのかも
広告主にとっては気をつけなければいけない要素です。

ユーザビリティを損なわない広告が求められる

まとめ

本記事ではゲーム内広告について詳しくご紹介させて頂きました。

ゲーム内広告は広告業界で注目を浴びている広告手法の一つです。

ゲーム内広告は気軽に広告を見てもらいやすいスマホゲームアプリだけではなく
人気シリーズ作品のゲームにも多数登場しています。
ゲーム内で自然に商材をPRできるプロダクトプレイスメントも話題性が高く認知向上に効果的です。

今後もゲーム人口は増えていき、市場は拡大傾向の為多くの企業でも
従来の広告手法に加えてゲーム内広告がメジャーになる日も近いと予測されます。

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