プロダクトプレイスメントとは

映画やドラマなど娯楽を映像で楽しむという
作品は多く存在していますが実はそんな娯楽の中にも
広告が挿入されている場合があるって意識したことはありますか?

実は無意識に視界に入ってきている広告があるのです。

今回は「プロダクトプレイスメント」についてのお話です。

目次

プロダクトプレイスメントとは

広告手法の一つであり映画やドラマの作中において
小道具や背景に実在する商品や企業などを表示させる事を
「プロダクトプレイスメント」と呼ばれています。

この手法が誕生したのは古く、1955年公開のハリウッド映画
「理由なき反抗」と言われています。
当時人気俳優のジェームズ・ディーンが
作中で櫛を使い整髪するシーンが何度も登場しており
「登場する櫛はどこで購入できるのか」という
問い合わせが配給会社に殺到しました。

これを気に映画会社は広告宣伝ビジネスになると確信して
作中に商標物を登場させるようになっていきました。

古典的な広告だが現在も多用されている手法

なぜ使われ続けるのか

古くから存在するプロダクトプレイスメントですが
現代に至るまでなぜ使われ続けている手法なのでしょうか?

プロダクトプレイスメントのメリットを確認してみましょう。

広告の抵抗感なく提供しやすい

広告は宣伝する為に多くの人へ見てもらう必要がありますが
自分が興味のない広告や映像を中断して流される広告などは
ユーザーから不信感を買いやすい側面があります。

しかしプロダクトプレイスメントでは「作中」に
商標物を入れ込む為、映像が中断されたり無意識的に
宣伝する事が可能で不信感がなく自然な形で宣伝できるメリットがあります。

飛ばされない

現代では技術の進歩も合わさって広告を表示させない技術なども
多く登場しており本来ユーザーに届けたい広告がユーザーの手によって非表示にされてしまう場合も多くなっています。

作中に商標物を入れ込む為、そもそも非表示にさせる事は少なく
しっかりとユーザーへ情報を届けることが可能になります。

不信感を買いにくくユーザーへ届けやすい為

商標物の登場は慎重さが必要

メリットが多くよく使われている手法ではありますが
プロダクトプレイスメントをする場合は入念な打ち合わせや
登場のさせかたを考えなければ行けない為、手間はかかります。

作品のイメージに合っているか

何でも登場させてしまうと作品の世界観が潰れてしまいます。

たとえば学園作品で「中高年向け商品」を登場させるでしょうか?
もちろん普通は登場することはまずありえないでしょう。
主人公が若い世代であれば、同様に同じ世代が使うような商標物を
使ってもらわなければイメージがおかしくなり作品が壊れてしまいます。

登場のやり方

広告物を如何にして自然に作中へ登場させるかが重要となります。

何気ない雑談のシーンで飲み物を持たせる
街中にお店を登場させる、主人公の好物に設定するなど
不自然さをいかに排除して自然的に挿入させなければいけません。

不自然さをなくす演出が求められる

実際の事例

天気の子

2019年公開 長編アニメーション映画
主人公の天野 陽菜が手料理をする際に使われる食材で
実在する湖池屋のポテトチップスと日清食品のチキンラーメンが
作中に登場しました。

実際に作られた料理はネット上でも話題となり
真似して作られたりなど商品宣伝効果は抜群でした。

逃げるは恥だが役に立つ

2016年公開 テレビドラマ
森山家の隣家に日産リーフや黄色の日産ジュークなどが登場
調理シーンではミツカン白だしが映し出され
引越しシーンではアート引越センターが登場するなど
様々なプロダクトプレイスメントが使われている作品でした。

アニメ 映画 ドラマ ゲームなど多岐にわたる

まとめ

「プロダクトプレイスメント」は古くは1955年に公開された映画をきっかけに作品の中に商標物を登場させる古典的な広告手法です。

普通の広告とは違い自然な形でユーザーへPR出来る事以外にも
話題性を持たせることで更に売上に繋げやすくなります。

作中に登場させるためユーザーにスキップされる可能性も低く
広告の不快感を与えにくい手法でもあるため古典的手法ながら
現代に至るまで長年使われ続けている広告手法となっています。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。