ステルスマーケティングの行方が決まる会議が始まる

一時期ネットのトレンドにもなったステルスマーケティング
通称”ステマ”

広告業界ではステマの是非は難しい問題であり
業界全体でどのようにするべきか明確な指針などはなく
個々人の考え方などによって扱い方は大きく異なります。

ステマをテーマに消費者庁の検討会が9月16日に行われました。

今回はステマをテーマにお話をしたいと思います。

目次

ステルスマーケティングとは

ステルスマーケティングとは、ユーザーに紹介する商品やサービスについて宣伝と気づかれないようにPRしたり、商品のクチコミを発信する行為のことを指します。

従来では「サクラ」や「やらせ」と呼ばれていた手法と
似ていますが現時点で日本国内でステルスマーケティングに
関する法整備はされていません。

消費者に気づかれないようPRする手法のこと

ステルスマーケティング問題

消費者を騙す行為

PRする商品やサービスと直接、利害関係のある立場の人が
クチコミや評判を偽装することでユーザーを騙している事になってしまうからです。

実際には使用していないのに使用している様に装い
本来とは異なるレビューなどが溢れてしまい
正しい判断を阻害してしまうことも。

マイナスイメージがつく

ステルスマーケティングが発覚した際など問題が起きた場合
ステルスマーケティングを行っていた会社や広告主だけではなく
関係業界や関係者たちまで負のイメージがついてしまうことです。

2012年におきたペニーオークション詐欺事件では
事件自体は詐欺事件ですがその中で芸能人を使ったステマが行われ当時関わりのあった芸能人たちは信用を失いテレビから消えてしまう騒動なども起き、オークションサイト業界の信頼は当時危ういものとなってしまいました。

信用イメージを損なう手法が問題

ステマ検討会が発足

2022年9月16日 消費者庁は
「第1回 ステルスマーケティングに関する検討会」を開催しました。

検討会ではステマの実施状況や海外事例の分析、専門家などから見たステマの影響などを論じ初回である当検討会では
広告代理店やインフルエンサーを対象にした調査結果から
ステマの現状を整理しています。

ステマは現状「違法ではない」

日本国内におけるマーケティングに関わる法律として
景品表示法があるが、現状表現内容において優良誤認・有利誤認が
ない場合はステルスマーケティングを規制することはできない認識であった。

規制がないのは日本だけ

主要国のほとんどではステルスマーケティングに対する規制が
存在しており日本だけ規制がないのが現状となっている。

法整備が追いついていない現状

インフルエンサーの4割が経験

現役インフルエンサー300人に対して行われたアンケート結果では
なんと4割ものインフルエンサーがステルスマーケティングを依頼された経験があり、かつ4割以上が依頼を受けたと回答。

2.5人に1人はステマを経験している

ステマは禁断の果実

ある広告代理店では20%程度数字が増加すると回答しており、その他もステマを行うことは数字において重要との認識を示している。

法律違反ではない以上、たしかに問題はないが信用の観点から
企業やインフルエンサーなどの道徳心が問われる問題となってしまっている。

ユーザーの立場はなくなってしまっている

まとめ

ステルスマーケティングは多くの国で法整備がされ
しっかりと規制されている問題だが唯一日本のみ
法整備が遅れている現状が浮き彫りになっています。

法律違反ではない以上、企業側やインフルエンサーを規制することは出来ず現状は放置状態と言っても過言ではない状態となっています。

ステルスマーケティングを行うことで数値の増加を見込めてしまう事がより一層助長させる要因となっており今後、検討会が本格的な法案に繋がっていくかが重要なポイントとなるでしょう。

画像引用元:消費者庁 第1回 ステルスマーケティングに関する検討会(2022年9月16日)  資料4 ステルスマーケティングに関する実態調査(事務局説明資料)より引用

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